kogだったらしい。はずなのだが。


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113 2016/04/05(火)21:45 (Safari) No.113
アイデア

おきてがみきょうこ+ぼくのあたまのなかのけしごむ

記憶が繰り返される

二十歳のある日事故する。
重体から生還。でも一年後の同じ事故日に記憶がリセット。
二十一歳の事故日に記憶が二十歳の事故日に戻る。
一年の記憶がなくなる。
それを何年か繰り返す。
そしてある人に出会う。
数年の献身的な看護、リハビリ。
そしてある年に記憶がリセットされなかった。
そしてテンテンテン。


さて、ほぼおきてがみ(笑)
でもね、ネタ自体は10年くらい前にできたんですけど、負け惜しみ(笑)
もー使えないので、書いておく(笑)


112 2016/02/05(金)22:15 (Safari) No.112
相変わらず膿やすい。
それともこれが普通なのか?


111 2015/11/22(日)22:14 (Safari) No.111
ゾロ目。でアイデアって。まあアイデアが浮かぶ時期ってのがあるので、しゃーない。

タイトル、仮面夫婦(仮)

ある夫婦の話。
主人公は夫。台詞は主に夫のみ。特に妻の台詞はゼロで。
話は夫目線で進ませる。
子供は実子ではない。
結末。夫婦は本物の夫婦ではない。
仮面は仮の面接。
女性側の結婚相談所。結婚前に色々なタイプの夫と仮の夫婦、面接をする事によって結婚を失敗しないようにする。
その色々なタイプの夫の一人が主人公。

離婚が出来ないような、しにくいような社会背景が必要。
結末は最後に明かすので、それまでは実際に結婚しているように見える展開が大前提。
基本的にどんでん返しがないと成立しない。

そんなとこ。


110 2015/11/21(土)21:44 (Safari) No.110
アイデア。

イメージ、MW。

細かい設定等は不十分。
大まかな軸のみ。

主人公、新聞記者、ジャーナリスト。
ある事件を追う。
肉親が犠牲になった事件。
その事件のキーマンが妻。しかし事件が起きたのは妻と知り合う前、しかも妻は事件に関わった事によって主人公の肉親が犠牲になった事を知らない。
そしてそれは隠したい過去の事件。
もう一人のキーマンが神父。
神父は事件の贖罪をしたいと望んでる。
主人公に事件を白日のもとにする事を進める。
事件を暴くことによって、神父の願いは叶うが妻の罪を認める事になる。
ジャーナリストとして生きるか、妻と共に罪を認め生きるか、苦悩する主人公。

神父には慕い、救われる信者が少なからずいる。事件を暴くことによって救われる人々がいる。
小を捨て大を救うか、身近な小を救い遠くの大を捨てるか、人として何を取るかの選択。
裏テーマ。

キーワード、苦悩。


109 2015/11/13(金)21:59 (Safari) No.109
ねた。アイデア。


白い顔。
KKK 。
主人公、脳移植で黒人から白人へ。
移植してから黒人への差別感が生まれる。
回りの人間も白人なので黒人差別。
しかし回りも元黒人。
キーワード、無くならない差別と優越感欲求。
女性を出すこと。
女性を軸に回りの正体を暴いていく流れ。


108 2015/10/23(金)22:36 (Safari) No.108
久々。


アイデア。

雨降り小僧+黄昏流星群+寄子を足して7で割った感じ。

男が知恵遅れの女と利用するように遊ぶ。雨降り小僧
そして情を交わす。お涼みたいな女。
男出ていく。
出ていく際に女に約束。
男都会で出世。
そして約束を忘れる。雨降り小僧。
女に出会う。奇妙な女。寄子。
扱いに困る。でも手離せない。寄子。
女に男が出来る。
なんだかんだで、男を殺してしまった。
女は言う「貴方は私から奪っていった。あの男も。死んだ母さんも。母さんは私より貴方との約束を心の支えにして死んだのよ」
男は約束を思い出して後悔する。まあ色々。

そんな感じ。
キーワード「後悔」

さて、文章化するのはいつの事か。
アイデアがあっても書く気がなーい!




107 2012/10/07(日)13:32 (Safari) No.107
今ホテルなんだが、非常に眠い。
これから講演会なのだが非常に眠い。
さて起きていられるでしょうか?

最近、車庫の横にいる蜘蛛で遊ぶのが楽しい。


「不幸の神様」 2012/05/21(月)15:40 (IE) No.106
あるところに不幸の神様がおりました。

不幸の神様はみんなの嫌われておりました。

なぜかと言うと、不幸の神様が愛したり大切にしたりすると、それが不幸になるからです。

コップを大切にするとコップが割れたり、猫を可愛がると池に落ちたり、人と遊ぶと風邪をひいたり、だから誰も彼も不幸の神様に近づこうとはしませんでした。

ある日、不幸の神様が村はずれの森を歩いていると小さな池がありました。

池の脇に男の子がおりました。

不幸の神様が男の子に尋ねました。

「ここで何をしているの?」

「うん、釣りをしているんだよ」

そういう男の子は片腕と片目がありませんでした。

不幸の神様が不思議に思い聞きました。

男の子は答えました。

「生まれてすぐに事故にあって、片腕と片目がなくなっちゃったんだ。それより君は誰?」

「私は不幸の神様。私といると不幸になってしまうんだ。だから私に近づかないほうがいい。」

そう不幸の神様が言い終わると、同時に不幸の神様のおなかが鳴りました。

グー!!

「あはははは。神様でもおなかがすくんだね。いいよ。魚も釣ったし、ごはんをご馳走するよ。家においで。」

男の子は笑いながらいいました。

「いいのかい?」

「いいよ。独りで食べるのもつまらないし。」

男の子はいいながら、地面に挿してあった釣竿を抜こうとすると勢いあまって池に落ちてしまいました。

「大丈夫かい?きっと私のせいだ」

不幸の神様が申し訳なさそうな顔でいいました。

「大丈夫だよ。こんなの。それよりおなかが減っているんでしょ。さあ一緒に家に行こう。」

男の子は池から出ると、笑顔で家に向かいました。

男の子の家は森をさらに入った、薄暗い森の中にありました。

家の中には粗末な家具とベッドがあるだけでした。

「その辺に座っていて」

しばらくすると男の子は不幸の神様のために料理をだしてくれました。

不幸の神様と男の子は一緒に料理を食べました。

「もう暗くなってしまったから、泊っていきなよ」

そう言われ不幸の神様は何度も断りましたが、男の子がどうしてもと言うので泊ることにしました。

次の朝、起きると男の子は昨日池に落ちたせいでしょうか、風邪をひいてしまいました。

不幸の神様は自分のせいだと思い、出て行こうとしましたが、風邪をひいた男の子をおいて出ていくわけにはいかず、男の子を看病する事にしました。

「ありがとう。ぼくはこんな醜い姿だから、いつも独りきり。こんな風に看病してもらえるなんて初めてなんだ、だからとてもうれしいよ。お願い。ずっとここにいて。」

男の子は弱弱しい声でいいました。

不幸の神様は、まわりの人を不幸にするので、人にこんなことを言われたのは初めてでした。

いつも独りきりの二人が独りきりの人に会いました。

それ以来、不幸の神様は男の子の家に住むようになりました。

そして不幸の神様の看病のおかげか、男の子の風邪はよくなりました。

コップが割れたり、釣った魚を鳥に奪われたり、怪我をしたり、ちょっと不幸なことが続くが二人は楽しい毎日をおくりました。

なぜならいつも独りきりの二人がお互いを必要とし必要とされていたから。

必要とされることがこんなに楽しいとは思わなかったから。

ある日、男の子の家に村人が訪ねてきました。

「おい。ここに不幸の神様が住みついたんだってな。すぐ出て行ってもらえ。村まで不幸になってしまっては困るんだ。」

「不幸の神様はぼくの友達です。不幸の神様は行くところがないんです。だから出ていかせません。」

そう言うと、村人は怒って帰ってしまいました。

それから村人達からの嫌がらせが始りました。

家に出て行けとはり紙がされたり、石を投げられたり、釣竿を折られたりするようになりました。

そしてある日、男の子の家に火をつけられました。

夜も深いときでした。不幸の神様は助かりましたが、男の子は逃げおくれて死んでしまいました。

不幸の神様はただ一人の友達を失ってしまいました。

悲しみで泣き続けました。何日も何日も。

不幸の神様が泣き止んだとき、不幸の神様は復讐の神様になってしまいました。

復讐の神様は男の子を死に追いやった村に不幸をまき散らし、村を滅ぼしてしまいました。

村を滅ぼしたあと、復讐の神様になった不幸の神様は復讐する相手を見つける為に、どこかに去っていきました。



愛すれば不幸にするとわかっていても愛してしまった人か

不幸になるとわかっていても愛さずにはいられなかった人か

不幸になるのが嫌だからそんな二人を憎んだ人か

一番悲しいのは誰だったのでしょうか?



*******************************

はい、どうも。ひさしぶり。
ひさしぶりに書いた訳ですが、相変わらず文章力のなさに納得いかないわけですよ。
練り直したり、書き直ししたりしないし、それ以上になにを言いたいか、なにを伝えたいかがハッキリしてないからからなんですけどね。
それはそれとして。
せっかくのGWなんで、書いてみました。
ネタ的には年始あたりに浮かんだ話です。
もうね、話が浮かんでも書く間隔が遅いので、書くまでにネタを忘れるっていう。メモも取らないから、さらに忘れるっていう。
まあいいや。
とりあえず、暇つぶしに読んでもらえると幸いです。


サヨナライツカ 2012/01/15(日)21:05 (Safari) No.105
あなたに祈ってもらった未来は僕には届かないよ・・・・・


サヨナライツカ

サヨナラはいつか必ずやってくる

最後のサヨナラを言う時が

だからサヨナラを言おう

良い思い出にするために

思い出を振り返られるように

サヨナラはいつか必ずやってくる

再び会うために

だからサヨナラを言おう

笑って会えるように

思い出を笑って語れるように

サヨナライツカ

いつか必ずやってくる

サヨナライツカ


104 2011/11/29(火)12:26 (IE) No.104
今、会社ー

今月は更新とかないだろうなって思っているところを狙って更新してみる。
ええ、天邪鬼ですから。

えっと最近、眠いです。そしてお腹が減ります。
冬眠ですか??
ってこの話mixiでやったのでやめます。

この時期、りんごをよく食います。
一日2個くらい。
すでに2週間連続くらい。
単純計算して30個くらい。
今シーズンであと100個くらい食う予定です。
毎年このくらい食ってますので、そろそろ全国りんご協会から表彰されても宜しかろうと思います。
たぶん人生で3000個くらい食っているはずです。
たぶん来世はりんごになっているはずです。
しゃべるりんごを見つけたら、たぶん僕です。
カワイガッテクダサイ。
腐らないうちに食ってください。
また生まれ変わってりんごになります。
人生を追っても追ってもりんごです。


りんご追分


相変わらず毎回くだらないです。


103 2011/10/15(土)23:02 (Safari) No.103
こんばんな。
な?

先日、久しぶりにここんちのカウンター見ました。
最後に見た時24000位でそれが3000越えてました。
数年放っておいたので、なにも変化ない状態を見た人が何人かいるはずです。
うん、ザマーミロ。
さて、性格の悪さを見せつけた所で。
最近よく家の庭に猫がいます。
よく寝てます。
うらやましい限りなんですが。
それだけなら良いんですが、車の上を歩いてる形跡があります。
誰に許可もらって歩いてるのさっ!
僕は許可した覚えはありません。
歩く時は忍者のように足跡消してもらいたい。
ついでに全体にモップ掛けしてもらいたい。
車を洗ってもらいたい。
誰か洗ってください。
他力本願
南無〜


102 2011/10/07(金)03:48 (Safari) No.102
ちょっと寝たら起きちゃったので、また寝ます。
寝れません。
ので、珍しく真面目な話します。
最近、よく本を読むようになりました。
まあ2、3年くらい前からですが。
月に2、3冊なんですが。
前はマンガばっかだったりします。今はマンガの方が少ないかもです。
で、この前小説読んでてえらく泣きました。
他に2冊泣いた本があるんですが、それ以上。
何年か前から涙もろくはなっていたんですが、それを差し引いても、まあ泣いた。
今でも思い出すと結構きます。
「きみの友だち」重松清
これ。
うちの周りの本屋達では平積みされているので、興味があったら読んでみるのもいいかとおもいます。
内容は触れませんが、これを学生の頃に読んでいたら、どう思ったろうって思います。
まあ、あの頃は何も考えてなかったですから、何も感じなかったかも。いや、今も何も考えてない。
でも最近思うんです。
僕は物語やお話が好きです。映画やドラマも好き。
でもそれらって結構数が少ないんですよ。本に比べると。
本で良い話ってたくさんあって、それらを知らずにドラマや映画だけで満足するのはもったいない気がするんです。って思わせてくれた、再認識させてくれた本です。「きみの友だち」って本は。
まあ、映画やドラマは本とは違った面白さがあるので、一概には言えませんが。
でも色んなジャンルから何かを得るって事は良い事だよね。
って理解ある人のふりをしてみる。


101 2011/09/19(月)23:05 (Safari) No.101
初めてのスマホで更新。
ドキドキするね。
うん、嘘です。
なんかめんどくせーです。
昨日、今日と食べ過ぎました。三日で4食。
朝昼抜いて、晩御飯でまとめてドン。
夜に2食分。
これって1食になるの?2食になるの?
つか、最近太りました。
ダイエットしますか?ダイエットしますか?
たぶん周りから止められると思いますが。
太ったというか、中年太りです。
だからオッサンです。
残念だったな。
僕が。
でも若く見られます。
頭の中はもっと幼いですが。
残念だったな。
僕が。
と、言うような誰にも言えない呟きをここで呟こうとおもいます。
王さまの耳はヤギの耳ー!みたいな。
メイドさんの耳は猫の耳ー!萌えー!みたいな。

最近、オリコンに載らないようなマニアックなCD ばかり買っています。
クロスオーバー大好き!


ヒトサライ 2011/04/11(月)12:17 (IE) No.100
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜「ヒトサライ」〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「またかっ」
怒号に近い声が走る。その声は同じ様な感情を連鎖的に増やしていく。
「これで何人目だ」
「それも同じ様な境遇の子供ばかり」
人々の声は幾重にも重なり、響き渡る。
貧しいと一言では片づけられない様な、この村で悲劇と呼ばれる出来事は行われていた。
村は小さく貧しい。いや、より貧しく小さく、そしてまた違った悲しみを持つようになった。それもこれもこの飢饉のせいだけと片づければどんなに楽だろう。
この村は山岳部にあり、山の斜面を切り崩した小さな畑で小さな貧しい麦や野菜を作るだけしかなかった。それでも十分とは言えないが、村人が暮らせるだけの作物は作れていた。しかし飢饉が襲った。雨は降らず、地は乾き、井戸や清水が湧き出る泉は枯れ、作物は育たず、人々は明日の糧さえ、いや今日生きる為の糧さえ得られずにいた。そしてある人は自分の家で飼っていた家畜を殺して食べたり、食べる事の出来る家畜を持たないある人は生き延びるための糧を求めて村を出て流民となったり、そしてどちらも出来ない人はただただ生きる事を強制的に終了させなければならなかった。
そしてその生きる事を強制的に終了せねばならなかったのは、体力のない老人や子供であった。
その中の多くの者たちは家族に看取られる事が出来、また看取られなくても村の者によって埋められたり出来たのである。
しかしその中で看取られる事も埋められる事もなく、忽然といなくなる者達がいた。
その多くは、いや全員が全員子供で、飢えと病によって明日にも死んでしまいそうな子供達だけが忽然といなくなるのである。まだ比較的体力のある子供は忽然といなくなる事はなく、必ず明日をも知れぬ様な子供だけが夜はいたのに朝にはいなくなっているのであった。
最初のうちは明日をも知れぬ子供だからと言って慰めも出来たのだが、それがすでに十数人に上っているのだから、これはもうただ事では治まらない。飢饉だから仕方がないとは片づけられない。全く別の話である。しかし村人にははけ口のない憤りと理不尽な悲しみにくれるしかなかった。
しかしそれは突然やって来た。
ある男が食料を探しに山中に入り、不思議な建物と人間を見たそうなのだ。
その男が言うには不思議な建物、いや建物と言うほど大きくなく、馬車程度の大きさで見たことの無いような形をしており、また人間も変わった格好をしていたそうだ。近くにはその人間が住むのには丁度良いくらいの洞穴もあって、中から子供のような声がしたようなのだ。
この話を聞いた村人達は人さらいはその人間に間違いないと思い、子供達を取り返そうと話し合った。そして体力のある男達と見てきた男でその人間の住むと思われる洞穴に武器になりそうな農具を持って向かうことにした。
男達は男の案内で近くまでくると確かに不思議な馬車くらいのものがある。近くには洞穴もある。
さらに近くまで行って洞穴の様子をうかがうが中には誰もいなそうで、子供の声もしない。
男が見たという人間もいなそうである。男達は恐る恐る中に入ってみると確かに誰もいない。だがこれまた見たことの無い不思議な物が数多く置いてあった。その人間は出払っているのだろうと思った男達は洞穴の箇所箇所に隠れてその人間を待つことにした。
幾時が過ぎたろう。その人間が洞穴に戻ってきた。その人間は確かに男がみたというように不思議な格好をしていた。しかしその格好を恐れていてもなにもならないと思った一人の男が、その人間の前に飛び出した。
そしてそれに合わせたように箇所箇所に隠れていた男達が一斉に飛び出した。
「おい。お前。さらった子供達はどうした」
男達の一人がそう言ったが、その人間は何も答えない。
次々に男達は同じ問をその人間にぶつけるが、何も答えない。
その声に隠れていた場所から遅れて出てきた男がいた。その男は遅れて出てきたせいか、その人間の背後に立つような格好になってしまった。しかしそれが幸いしたのか、その人間が手のひらに光ものを隠し持っていたのが分かった。男はそれが何かの武器に見えたのだろう。それを奪おうとその人間に体当たりした。それがあまりに勢い良く体当たりしたため、不意をつかれたその人間は正面に立っていた男に体当たりした男ごとぶつかった。
ぶつかった拍子に男の持っていた農具が、その人間の腹に刺さった。
刺さった農具は肉を裂き、赤い鮮血を増殖させ、その鮮血は放出している者より放出させた者達を怯えさせた。
そしてなにより、その人間の口を開けさせたのだ。
その人間は周りで怯える男達には分からないような事を喋ったのだ。
「くそぅ。この傷じゃあ助からないな。俺が死ぬ前に教えておいてやる。まあ半分はわからないだろうがな。」
「あんたらの子供は無事さ。ただここにはいない。戻ってくる事もない。未来で無事に生きているハズさ。俺は未来からタイムマシーンに乗ってやって来た。2000年後の未来からね。その頃世界では戦争が起こって人口が数百万人までに激減した。そしてその戦争で使われた核兵器が同時に副作用を起こした。被爆した人間、特に男の生殖機能を著しく低下させたんだ。それも数世代に渡って。だからどんな事をしても世代が下るにつれて人口はどんどん減っていく。俺が来た頃は数万人までに減っていた。そこで人類は考えた。やっと出来上がったたった一台のタイムマシーンを使って過去の正常な生殖機能を持った人間を未来に連れてこようと。そうすれば人口減少が止められるかもしれない。しかし問題もある。何も考えずにただ連れてきてしまえば、未来が変わってしまうかもしれない。だから考えた。だったらその時代で周りに影響を及ぼさないで死ぬ人間ならば、未来に影響しないかもしれないとね。そこでこの村の様に飢饉や疫病で死ぬ子供なら、未来で簡単に治せるし、影響がない。だから死にかけの子供ばかりさらったのさ。」
「だから安心しなよ。戻ってはこないが、あんたらの子供は生きてるぜ。」
「一つ最後に頼みがある。この時代にここにある機械があっちゃいけないんだ。お願いだ。あんたらがここを出た後、このボタンを押してはくれないか。」
そういうと、その人間は四角い箱を手渡すと
「ここだ。ここを離れたら、このボタンを押してくれ。」
そう頼んだ。男達はその人間の話を総て理解することは出来なかったが、最後の望みだけは叶えてやろうと箱を受け取った。
男達は洞穴から離れ、その人間の言われたように箱のボタンを押すと、不思議な牛車ほどの建物と洞穴が爆発した。中にいた人間ごと。
男達はその爆発を見届けると、村に戻っていった。
その後、男達はこの事は話もせず、話そうともしなかった。


99 2011/03/08(火)22:45 (EZweb) No.99
文具券が使えなくなったとニュースを聞いて親が商品券を引っ張り出した。
なんかいっぱい出てきたんですが。取っておくのが好きだからって。
でラッキーだったのが図書券3000円。
いやっほーい
これでなんか本買います。小説買います。1Q84とか買っちゃうよ。
嘘です。買いません。
村上春樹の良さが分かりません。なぜなら僕が馬鹿だから。
だから違う本買います。
こうしてドンドン本が増えるのです。
そしてまた読み切ってない本がさらに増えるのです。
本を買っても読み切らない癖をどうにかしたい。


98 2011/02/10(木)22:58 (EZweb) No.98
また雪降るみたいですね。
三連休で雪が降るみたいですね。
白い三連星です。
さて、雪やコンコンな訳ですが、風邪ですか?
犬は喜び庭駆け回り、猫はコタツでまるくなるですか?
以前飼っていた犬は小屋で丸くなるです。あやつの前世は猫ですか?僕は本気でコタツです。前世はライオンです。猫科ですから。ええそうです。ごきげんようのスポンサーです。小堺さんは当たり目です。スルメですか?スルメと言えば北海道です。北海道と言えば雪です。結局雪ですか?つかココでは雪のネタが多い気がします。


97 2011/02/03(木)21:40 (EZweb) No.97
すげー久しぶりに更新した。


なんねんぶりだろウカ?


これからはこっちに書き込みしたいっと思うわけですよーん


96 2007/06/12(火)23:42 (EZweb) No.96
今、渋谷にいるわけですよ。
日曜も渋谷に来てるハズなわけですよ。

バカですか?


sun and moon  2007/02/19(月)18:58 (IE) No.95

「あなたを愛していました。」



水たまりは台風が過ぎ去って清々しく晴れる空を映したがっているが、都会の水たまりにはそんな余裕はなく、人や車の行き交う中で常に水面を揺らしているため、空さえ写し込む暇さえない。
本格的な夏にはまだ早く、台風が持ち去った湿気の為に過ごしやすい。だから立番をするにはとても適した日だろう。
立番をしているのは小島郁夫。今年で警察官になって3年目である。警察官になって、意気込みと意識は人並み以上にはあるが、まだ経験という点においてはまだ乏しく、それもあってか端からみるといっこうに警察官に見えない。本人もそれを自覚しているのか、常に警察官であろうと心がけているらしい。
小島の勤務している交番は、大通りから少し入った住宅街の中にある。少し先には公園もあるし、住宅街もあってか都会にしては緑も多い。道行く人も普段に見慣れた人がほとんどで、これと言った事件事故も少ない。
だからこの立番の仕事も比較的多いだろう。だが立番自体は若手に回される事が多く、この日も小島の当番であった。立番はずっと立っている時間が長いため、比較的嫌がられるのだが、しかし小島はこの立番は嫌ではなかった。街を行き交う人々を見るのが好きだったというのもあるし、それに常に警察官であろうと心がける小島にとって、全ての仕事はそれの一つであったのだから。
だが理由はそれだけではなかった。
立番をしながら視線を辺りにおくっている。行き交う人、行き交う車達を見回す。時間も夕暮れ時とあって日差しも柔らかく、そのせいだろうか視線に入る人達の表情も心なしか柔らかい。この時間になると、小島はある方向に視線を送ることが多くなる。
今日もそれは小島の視線の先に現れた。
だんだん時間と共に大きくなり、姿がはっきりしてくる。今日は大きな買い物袋を抱え、危なげな足取りでゆっくり歩いている。
いつもこのくらいの時間になると、この交番の前を歩いてくる女性だった。
数ヶ月前に初めて彼女を見て、一目惚れした。
その日も立番をしていた。その目の前をただ横切っただけだったが、その姿に一瞬で目を奪われていた。肩より少し長い栗色の髪、優しく透き通った瞳、凛とした表情と流れるような立ち姿に。
その日以来、このくらいの時間に見かける事が多かった。
名前も素性も知る事なく、目の前を通り過ぎるその女性。
その姿をただ見つめる。それは心を奪われた小島の小さな秘密であった。
いつもと同じく通り過ぎる、はずだったのだが今日は違っていた。
大きな買い物袋を抱える彼女は、そのせいでとても危なげな足取りで、しかもそこかしこにある水たまりでさらに危なげになる。そして小島の目の前で、彼女の抱えていた買い物袋は足取りの危なげな彼女の手を離れ、引力の運命に従って地面に落ちてしまった。地面に落ちた買い物袋から抜け出した野菜達は、持ち主の好まざる水遊びに興じ、転げ回る。
その遊び回る野菜達を悲しそうな表情で見つめる持ち主は、落胆という名のため息を一つ吐くと、少し茶色く濡れた野菜達をしゃがんで集め始めた。
それを目の前で見ていた小島は、彼女を手伝うため、小島もしゃがんで野菜達を集め始める。
「あっ、すみません。ありがとうございます。」
そうお礼をいう彼女と小島の顔が向き合った。
「綺麗だ・・」
心の中で小島は呟いた。いや実際に呟いたのかもしれない。
「えっ?何か・・・」
「い、いえ何でもありません。」
小島は慌てて否定し、野菜達を拾い始める。
確かに、その時見たものは確かに美しかった。うっすらと悲しく困った感情に化粧され、いつも見る顔ではなく、また違った顔であった。
小島は恥ずかしさのあまり彼女と顔を合わせる事が出来ず、彼女に背を向け、ただ黙々と野菜を拾い続ける。
彼女はそんな小島を少しはにかんだ笑みで見ながら、野菜達を拾い始めるのだった。
そんなに数多くない汚れてしまった野菜達を拾い終わると、彼女は小島に礼を言い、足早に立ち去った。小島はその立ち去る後ろ姿を、ただただ見送っていた。名前も知らない、一人の女性の姿を。


あれ以来、彼女とは顔を合わせたら軽く挨拶する程度で、それ以上に進展する事もなく、小島にとっては無為と思える日々が続いた。
そんな日常のある日、小島は本署にいた。
本署は街の中心街から外れていた所にあり、逆に街の外れにある、と言った方が早いくらいだ。小島の勤務している交番の方が街の中心に近くにある為、そのせいで本署は小島の勤務する交番から遠い。だからという訳でもないが、毎日交番勤務に入る前に本署に立ち寄るのだが小島はあまり親近感をおぼえない。「職場」という意味では、勤務している交番と一緒なのだが、本署で働く人達は「同僚」という感じをおぼえない。結局のところ、小島はあの交番が好きなのだ。
小島がいるのは2階にある大会議室だ。詰め込めば、50人くらいが座れるスペースのある部屋で、大きな事件があった時は捜査本部などが置かれる。
本署は建ってから数十年経っているらしく、いたるところが汚い。重みのある言葉でいえば数々の歴史が刻まれているのだろうが、それ以上に老朽化が激しいので、ここで働く署員達も苦労している事が多いらしく新舎屋建設を望んでいる。
小島も本署に馴染めないのはこの老朽化のせいだな、と責任転嫁してみたりする。
しばらく部屋にいると、担当者らしき人が入ってきた。
「よし、集まったようだな。では説明をはじめる。」
担当者は説明をはじめた。
ここに集まった人間は10人程度、それも比較的若手に属するものがほとんどで、小島は今回の内容を知らされていない。数日前に今日、ここに来るようにと言われただけだ。だからここにいる人間達も前もって内容を知らされていないのだろう。
「今回、君達にやってもらうのは主に警備になる。君達も知っているだろうが、日本産業電機の汚職事件で中心人物とされる会社幹部がうちの所轄の若林町に住んでいる。」
日本産業電機の汚職事件。最近、一番話題の事件だ。
日本産業電機が自社の製品を独占的に国に対して納入されるように代議士、官僚に賄賂を贈ったという贈賄事件。日本産業電機が賄賂を贈った代議士、官僚は総勢十数名と言われている。これが検察の捜査の結果、明らかになった後、日本産業電機は一幹部が行った事とし会社側の関与を否定した、と言った事件だ。
「若林町と言えば、そうだ、小島の交番の近くだな。今回、その幹部の自宅に強制捜査が入る。それの警備をうちの署が担当する事になった。」
周りからざわめきが起こる。
今一番の事件がこんな身近にあることに、他の署員も驚いたようだ。小島もまさかこんな身近にあるとは思わないし、ましてや勤務する交番のすぐ近くにその幹部が住んでいようとは思わなかった。何気ない、いつもの交番からみる風景が小島の頭をよぎる。静寂とした街並み。そこを毎日通る見慣れた人達。そこは小島にとって犯罪とは無縁な、ある種無菌室の様な錯覚さえ憶えさせる場所だった。
小島の交番がある若林町一帯は新興住宅地の割に犯罪が多くない。いや住宅街であるから空き巣や強盗が多くなるハズだが、若林町は珍しく犯罪が少ない。それもあって最近は大きな家、俗にいう豪邸と言われる家が建つ事が多い。だから会社幹部が住んでいてもおかしくないだろう。
そんな事を考えていると、担当者の説明が終わった。担当者は当日はしっかり頼むと最後に言ったが、結局は警備の仕事であるからあまり自分には関係ないだろうとその時は思っていた。


人々は好奇の目を向け、その人々の好奇の代弁者を語る記者やマスコミは我先にと争う。
そんな中、小島は押し迫る人々を抑えようとするが、好奇心の群れと化した人々を抑えようと必死になっていた。
小島に与えられた職務は警備といっても報道陣や野次馬を整理する仕事で、屋敷は豪邸と呼ぶにふさわしい造りをしておりぐるっと高い塀に囲まれ、屋敷への入り口は正面の門しかない。そしてそのすぐ脇が小島に与えられた場所だった。中を見るにはその辺りしかなく、あとはクレーンでも使わなければ中を見ることはかなわない。つまり小島の与えられた場所はマスコミや野次馬が一番押し寄せる場所であった。
小島は何度も人の波に押し潰されそうになりながらも、自分に与えられた職務を全うしようとしていたが、何度目かのどよめきの時についに崩れてしまった。押し寄せる人波のせいで小島は完全に屋敷に向かい合う状態になってしまった。その時丁度どよめきが起こる。
屋敷の中から会社幹部とみられる容疑者が私服警官によって連れ出される。人々の好奇の目は容疑者に集まった。しかし小島の視線は容疑者にはなかった。容疑者が玄関から出てくる瞬間、玄関の陰から見つけた。
彼女だった。
あの目を奪われた彼女。
あの彼女が、容疑者の家の中にいたのだ。彼女は容疑者の家族、ないし身内のものかもしれない。彼女を知るきっかけがこんな場面であろうとは。容疑者の家族、そしてその容疑者を捕まえた人間の一人。それが小島と彼女の普通ではない関係だった。


現場での仕事が終わると、小島は本署に急いだ。小島は担当者にお願いをして容疑者の資料を見せてもらう。小島は容疑者自身に興味があるフリを装いつつ、家族構成に目をやる。そこには丁寧に写真付きで家族構成が調べてあった。
そこをじっくり探すと、あった。彼女だ。
紀島秀一郎の長女、紀島実咲。大学生。紀島家は父秀一郎、母公恵、実咲の3人家族。家族構成だけを見れば、なんの変哲もない家庭の様にみえる。しかし実際は大きな事件の渦中の家族であり、小島にしてみれば自分と反対側、つまり捕まえなければならない家族であった。
そんな事を考えていると、ふと思うことがあった。
「この家族、3人ですよね?父親が捕まったら、誰が生活をみるんでしょう?」
資料をみせてくれた担当者になんとなく聞いてみると
「さあ?」
担当者は興味なさそうな口調で答えた。担当者にしてみれば、そんな事を聞く小島の方がよほどおかしく見えるらしく、怪訝な表情をしている。
小島自身もこんな事を考えるなど思ってもみなかった。今までは加害者、被害者。捕まえる対象と守る対象がいるだけだった。今までは被害者の擁護やその家族を守る事には気を付けていた。しかし加害者、容疑者の家族の事など考えたこともない。小島がこんな事を考えるのは、紀島実咲をある種の被害者としてみているかもしれない。
父親が事件の容疑者として捕まった。それによって紀島実咲は容疑者家族となった。しかし紀島実咲自身、犯罪をおこした訳でもない。そして日本産業電機は事件自体を紀島秀一郎の独断とし、会社としての関与を否定する一方、日本産業電機は紀島秀一郎を解雇した。それによって紀島家は家長を失い、同時に収入を失った。つまり紀島秀一郎を除く紀島家の人間をとりまく環境は被害者家族のそれとほとんど変わらないのではないのか、小島はそう考え始めていた。
明くる日、小島は紀島家の前にいた。
昨日ほどではないがまだ報道陣もまばらにおり、住宅街とは不釣り合いな風景がそこにあった。しかしそれとは反対に屋敷はしんと静まり返り、窓という窓、カーテンや雨戸が閉め切っていて中を伺い知る事はできない。
まるで昨日の出来事が遠い昔の事のような雰囲気が漂っていた。小島は何も出来ず、見守る事も出来ず、ただ眺めているだけだった。


あれから数ヶ月経ち、小島はパトロールの時には必ず紀島邸を見回りする事が日課のようになっていた。紀島邸の周りにはあの頃のような喧騒はなく、今は誰も住むことない紀島の屋敷にはただ静けさの残骸だけが残っていた。
そして事件も風化されていたが小島は事件を風化させる事は出来ずに、それどころか紀島実咲に対する思いは大きくなる一方であった。
それは憧れから起こった慕情であり、それとともないやりきれない自分に対しての感情も含まれていた。
小島は彼女の存在を変化させる側にいた。つまり彼女の父親を捕まえる側に小島はいた。一般的に言えば、その事によって彼女は不幸になっただろう。それは小島の望むものではなく、反対にそれから守りたいのが本音であった。小島はそのジレンマに苛まれていた。本音とは逆の行動をとらなくてはならない自分、そして紀島実咲を守れなかった自分に苛まれていた。
ある日、夜間のパトロールに出かけていた。
若林町はさすがに住宅街で、夜は昼間以上に静寂で風もなんだか少し冷たい。
小島はなんとなく今日に限っていつものパトロール経路から少し遠くまで足を運んだ。そこは若林町の端で電車の線路が走っている為、人もあまり住んでおらず、あまりパトロールに来ない。その為、この辺の地理に小島はあまり詳しくなかった。そのせいでもないが、小島は比較的分かり易いその線路に沿って走る路地を歩いていた。
路地は薄暗く正直少し怖い、さらに吹く風が冷たく怖さに追い打ちをかけていた。小島は今日に限ってこの場所をパトロールしようと思った自分を呪った。早く交番に戻ろうと先を急いだ時、なにか叫び声らしきものを聞いた気がした。小島は足を止め、その声らしきものの聞こえた方におそるおそる進んだ。
その時はっきり聞こえた。叫び声だ。小島はその声を聞くと走り出した。
路地のさら奥、線路のすぐ脇の袋小路になっている場所で女性が男に襲われていた。女性はボロボロに切り裂かれた服をまとい、路地の角に追いつめられていた。男は捕まえた獲物を追いつめる狼のごとく女性にジワリジワリと近寄っている。女性は小島の姿を見つけると叫んだ。
「助けて!」
その声に反応した男は振り返り、小島をみつけた。瞬間、歓喜に満ちた男の顔が見る見るうちに不安と怒気に包まれていく。男は自分の優位を暴力によって確立し、その暴力によって相手を追いつめる。その事に喜びを感じ、それを快楽とする。しかしその行為が小島の出現によって邪魔され、また追いつめた相手に一瞬でも救いを考えされたその事に怒りを感じていた。
「なにをしている!」
小島は男に問いつめた。男が何をしようとしていたのは明かであったが、相手に自分をはっきり認識させる為に声をかけた。
「たすけてください!」
「うるさいっ!!」
女性の嘆願の声をうち消すかの様に、男が怒鳴る。
「うるさいっ!うるさいっ!!」
男は何度も叫ぶ。自分の怒りを放出するかのように。自分を奮い立たせるかのように。男の目には怒りが満ち、その視線は小島を見据えている。男の感情は完全に小島に向けられていた。小島は男の視線を受ける事無かったが、男がいつ動いてもいいように男の動きをみながら、女性の方に視線をおくった。
目を疑った。追いつめられ弱々しく袋小路の角に座り込んでいるのは紀島実咲だった。
間違いない、紀島実咲だ。
紀島の屋敷からいなくなっていたが、まだこの町にいたのだ。驚きもあったが、また紀島実咲に会えた事に小島は純粋に喜びを感じたが同時に怒りをも持った。
男の犯罪に対する怒りではない。慕情の対象である紀島実咲を傷つけた男に対する、ただ単純な怒り。そしてその怒りは男の手に欲望で光るナイフをみた事で加速していく。
不幸になっていった紀島実咲をさらにこの男が不幸にする。その事が許せない。前は不幸になっていく紀島実咲をただ見ている事だけで何も出来なかった自分が今、この男を排除する事によって紀島実咲を守る事が出来る。それは小島にとって喜びであったが、それは歪んだ歓喜でもあった。
「動くな」
そう言うと小島は腰の拳銃を抜き、構える。
しかし男はそれを見ると、怖じけるどころか不敵な笑みを浮かべながらナイフをちらつかせ、紀島実咲に向かいなおした。
それを見た瞬間、小島の指は動き引き金を引いた。と同時に暴音と赤がその場に散った。
怒りと嫉妬。紀島実咲を傷つけるものへの怒り。自分さえも触れたことない紀島実咲へ触れることへの嫉妬。それが小島の指を動かしていた。それはもう一警察官としてではなく、ただの男の欲望ゆえの行動であった。
そして小島の指はその欲望に逆らう事無く立て続けに2度、3度と動いた。欲望のはけ口と化した弾丸は男の体にめり込み、その都度、暴音と共に赤い血を空にまき散らす。そしてその血は小島の体に降り注ぐ。まるで欲望に染まる小島を示すかの様に。
完全に男はその場に倒れ込み動かなくなると、小島は紀島実咲に近づく。返り血を浴びた小島を紀島実咲は怯えながらも見つめたが、光の加減かその表情はよく見えなかった。
「大丈夫ですか?」
そう言いながら路地隅に倒れ込む紀島実咲にゆっくり手を差し伸べた。
人を撃ったわりには冷静に見える、その手はもう守護者の手ではなく、汚す者の手であった。怒りと嫉妬の欲望は人を撃った高揚感と裂かれた服から覗く紀島実咲の肢体を見たとき、完全に歪んだ感情に変わっていた。
紀島実咲にはそんな事は分からず、小島の差し伸べられた手をとろうと手を伸ばす紀島実咲の姿を小島は欲望に染まった笑みで見ていた。
手と手が触れ合う瞬間、遠くで声がする。
「おーい。誰かいるのか。」
その声を聞いた瞬間、小島は我に返った。
数人の男達がやって来た。小島の放った銃声を聞き駆けつけてきたのだ。男達は小島達の姿を見つけると一人は警察を呼びに駆けだし、何人かが近寄ってきた。
「大丈夫ですか?」
恐る恐る声をかけると自分達の来ていた服を紀島実咲に掛けてやったりしていた。
小島はただ呆然と立ちつくしそれを見ていた。
小島は後悔した、自分が支配されたモノに。
自分は紀島実咲を守りたいと思った。確かに結果的には紀島実咲を助けた事になるだろう。しかしそれは声がし、聞こえた事で我に返って思いとどまっただけに過ぎない。もしあそこで声を聞く事がなかったら、自分もあの男と同じになっていただろう。いやそれ以上にそれを望んでいた。
それが許せなかった。欲望を生んだ自分に。欲望に支配された自分に。守ろうと思ったものを守れなかった自分に。
そして虚ろの中、遠くでサイレンが聞こえた。


「・・・・・年の実刑に処す」
裁判長の乾いた声が響く。
小島は被告席にいた。
小島は紀島実咲を守る為に男を撃った。そして殺した。市民を守る、それが職務の警察官であったとしても相手を殺してよい訳ではない。ましてや威嚇の為に撃ったのだけならまだしも、3発撃って完全に相手を殺している。相手がナイフを持っていたとはいえ、明らかに過剰防衛だった。
そして小島の刑が決まった。殺人罪と。
しかし小島の耳にはそんな裁判長の判決の声など入らなかった。小島にはあの時の自分への後悔、ただそれしかなかった。
そんな虚ろな目をして傍聴席に座る小島を傍聴席に座る紀島実咲はじっと見ていた。
そして裁判長が閉廷を指示すると検察に促され小島は立った。しかし検察と違う方向へ小島は歩いていった。小島の目の前には傍聴席に座る紀島実咲がいた。
小島はその弱々しい口から伝えた。

「あなたを愛していました。」

未来も感情も過去に変えて。



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今年初めての更新で。
えっと久々。前回がナデシコモヨウつう事なんで、約一年ぶり。
いやぁ、長かった。色々。
この作品自体は去年の4月頃に構想が完成していたんですけど、文章が書けない時期が3ヶ月くらいあったり、HBBを始めたりでなかなか完成しませんでしたが、やっと完成。ありがたい事に去年の11月に「kogまた小説書かないの?」って聞かれて書いているよって答えてはや数ヶ月。あはははは。
ホントはあと2本くらい書こうかと思っていたのに、去年。人生思うようにいかないね(笑)
さて、この作品。珍しくモデルってかイメージの出所が知人です。ふと風呂に入っている時にその人を思いだして「あの人、美人だよな。美人てどういう事を言われるんだろう」って思って出たのが冒頭の言葉。なんで過去形なのかって考えてたら、出来たのがこの作品。相変わらず人が死ぬが、まあ許せ。
文章的にももっと短いはずが意外に長くなってしまった。台詞も大してないし、内容もあまり濃くないのにナゼダ??つか僕の中ではローテーションの谷間なのに、コレ。
あと取材とか下調べとか全くしてないので、現実に合っているかどうかも定かではない!!(威張)
まあ趣味で作っている訳で現実がドーノコーノとか面白いとか面白くないとかは、読んでもらった人がかってに決めてくれると嬉しい訳で。
そんな訳で暇つぶしに読んでもらえるとありがたいです。


94 2006/12/16(土)18:11 (EZweb) No.94
久々更新。で、今スンズク。
うん、トッポが美味い。

車のな。


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Π
n2 board Ver. 14.07.13 By N E N D O